今井 むつみ。 サピア・ワーフ仮説再考

言語を知ることは、人とは何かを知ること――人の言語習得の仕組みを明らかにする / 認知・発達心理学者・今井むつみ氏インタビュー

今井 むつみ

今井むつみ 2010. それでは、広義の「類推」と、狭義の「類推」とは、その意味範囲において、何が異なるのでしょう。 注意してほしいのは、絵本が子どもの思考力を高めるために有効とはいっても、いわゆる 「デジタル絵本」や「動画」は、ただ、子どもにポンと手渡すだけではその効果はあまり期待できないということです。 子どもとひと口にいっても、2歳と5歳ではまったくちがう生き物だと理解することが重要です。 , Imai, M. そのミニマムな情報のなかから、お父さんやお母さんが見ているものに注目して、子どもたちは学んでいきます。 やのあさっては、八王子や山梨方面の学生から聞かれ、LAJまんまであるが、ただし「やのあさって」はほとんど解答がない。

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言語を知ることは、人とは何かを知ること――人の言語習得の仕組みを明らかにする / 認知・発達心理学者・今井むつみ氏インタビュー

今井 むつみ

それを誤差と捉えたのか、決定的な違いと捉えたのかでその後の結果まで違ったそうです。 2004. たとえば言語に関しても、私たちは言語についてものすごくたくさんの豊かな知識を持っているから話すことができるわけですが、その知識が頭の中でどういうふうに蓄えられているのか、脳がどういうふうに働いてるからその知識を使えるのか、それもほとんど分かってないのが現状です。 Instead, we should ask more specific and realistic questions, taking it for granted that our thought is constrained by innate language-independent cognitive faculties but at the same time a large part of our thought is shaped by language. 認知心理学 知識はどのように表象され、記憶されているのだろうか? 人はどのような仕組みで世界を知覚しているのだろうか? 私たちはどのように仕組みで推論したり、意志決定をしているのだろうか? また、人間の認知の起源は何か、認知はどのように発達するのだろうか? この講義では人間の認知機能の仕組みを心理学的に分析し、人間の「知」とは何かを考える。 つまり、ゆとり教育やその他の様々な事情によって、20年前の学生と比べた時、現在の学生は、同じカリキュラムを与えたとしても、それを完全に消化するのがなかなか難しくなっているのではないかということです。 他方、物質においては「個における同一性」は存在せず、任意の部分あるいは切片の物質的素性の同一性によって同一性は判断される。 まずは、知識の広がり方だ。 , Yeung, H, H. デジタル絵本や動画を与えると、子どもはよろこんで見入ります。

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ことばと思考 (岩波新書)

今井 むつみ

【次ページにつづく】. L2習得における類義語の使い分けの学習:複数のことばの意味関係理解の定量的可視化の試み、Second Language, 9, 83-100 Imai, M. p196 思い込みなしで何かを学習することは、ほぼ不可能であるということを再度強調しておきたい。 Amsterdam: John Benjamins. 構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人(インタビューカットのみ) 親子の対話が子どもの思考力を伸ばす 先行きの見えにくいいまの時代、 子どもを「成功」に導くには、「言葉の学習を通じて思考力を高める」ことが大切です(インタビュー参照)。 この知識ドネルケバブ・モデルが「生きた知識」の体得を阻害すると著者は説く。 「その言語には、その言語のシステムがあり、そのシステムの要素として、その単語がある」。 pone. 知識はきれいに切り取ることができる断片である「客観的事実」として存在し、その断片を人から教えてもらう。 Vol. 研究者番号 60255601 その他のID• 52 [in Japanese] KOBAYASHI Ikuo , FURUKAWA Koichi , IMAI Mutsumi , OZAKI Tomonobu 幼児の名詞語彙獲得のモデルを帰納論理プログラミングの枠組みで試みる。 : Influence of classifiers and cultural contexts. 48-55. Saji, N. Please send me e-mail for PDF 2000 今井むつみ(2000)サピア・ワーフ仮説再考:思考形成における言語の役割、その相対性と普遍性. (2)意味のシステム 「言葉が意味のシステムを形成している」。

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【読書】今井むつみ『ことばの発達の謎を解く』ちくまプリマー新書

今井 むつみ

LAJがウェブ上で閲覧できるようになって、資料作りには便利便利。 「問いを立てること」。 テキスト情報だけではなく、親の視線や表情といった情報を受け取り、推論して理解していくのです。 In B. Journal of Memory and Language, 83, 20-52. 絶対的な位置関係であれば、動物でも理解することができます(渡り鳥は何千キロも飛行して目的地に到達できますし、遠くで放置された飼い犬が自分の家まで帰ってきたりしますね)。 , spatial cognition, ontological knowledge, categorization of natural objects etc. また、空間把握においても、たとえば右とか左といった自分を中心とした相対的な位置指示表現を持つ言語と、東西南北のような絶対的な位置表示表現しか持たない言語では、異なりが出るという。 勉強やスポーツに取り組み、一定のレベルに到達するためにはどんな「学び」が必要であるのかについて、認知科学の成果を取り入れて述べられています。

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『ことばと思考』今井むつみ(岩波新書)

今井 むつみ

Cognition, 118 1 :45-61. 49 [in Japanese] MIYAZAKI Michiko , OKADA Hiroyuki , HARYU Etsuko , IMAI Mutsumi 本研究の目的は,動詞語意獲得時期の幼児に対して動作の説明をする際,養育者が使用する語彙,特にオノマトペをどのように使用するかを明らかにすることである. 専門分野:認知科学、特に言語認知発達、言語心理学、問題解決過程 教育心理学、特に第二言語獲得と学習 学位:Ph. 心理学の人がサピア=ウォーフの仮説の興味がある、ということに新鮮な感じがして話をしたようなことがある。 いま、高校以前の国語教育が、どうなっているのか。 英語には、同じ「着る」を表す単語として、「put on」がある。 54 [in Japanese] IWATA Takashi , IMAI Mutsumi , ISHIZAKI Shun 多義語の文脈による意味変化を、自然言語処理への応用を念頭に置いて、定量的に表現する方法について検討する。 実はシンプルだ。

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今井むつみ研究室

今井 むつみ

人は本来学ぶ力を持っている。 , Imai, M. 親が、言葉について、十分に豊かな「意味のシステム」を有しているかどうかは、個々の親によって、まちまちだからです。 73, 1378-1391. Learning to read in Japan. 認知心理実験を実施し、このモデル … IEICE technical report. Advances in Culture and Psychology, Vol. そして、それを日々更新していくので乳児は言語の習得が早いそうです。 「知識」や「学び」という少しメタな概念についても同様だ。 2007. In this paper, I argue that the question we should ask is not whether thought is universal or different across different language groups. 言語もそのような知識のひとつです。 Child Development, 82-2, 674-686. ,Imai,M. つまり大きな一つのシステムを形成している。

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『ことばと思考』今井むつみ(岩波新書)

今井 むつみ

でも知識として必要な時に使うことができる。 , Vanegas,S. 」 生涯学習という言葉を耳にする機会が増えました。 , Kajita, Y. Miyazaki, M. , Imai, M. 驚くべきことに、言語の学習のほとんどを自分で考えてやっているのです。 絵本にだってたくさんの種類があります。 Cognition, 60, 269-298. 大人のなかにも、少数ですが、共感覚と言われる感覚を持つ人がいます。

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ことばの発達の謎を解く (ちくまプリマー新書)

今井 むつみ

さて昔語りのWord文書をTeX文書に置き換えているわけですが、もうほとんどリライトです。 (こどもがどのようなメカニズムで一度のラベルと指示物の対応からことばの意味を獲得しているか、 また、そのメカニズム(制約)が発達的に変化するかを実験的パラダイムを使い調査) The Graduate School, Northwestern University. Imai, M. 1999. 2006. 感覚統合とも言います。 そして、本書において、今井さんは、こうした思考過程のことを指して、「類推」(アナロジー)と呼んでいます。 (5)発見 類推 創造 修正 子どもは、ある言葉の意味を「発見」して、他の対象に、その言葉を当てはめることができるかどうか、「類推」して、実際に当てはめて、使ってみることができる。 『新 人が学ぶということ 認知学習論からの視点』野島久雄,共著 北樹出版 2012• Pp 1-61. 英語はすごく好きでしたし、読書も好きだったので、言葉にはずっと興味がありました。 Goldin-Meadow Eds. しかし、実際には子どもはことばがその指示対象の少数の事例 多くは一事例 と結び付けられるのを観察するだけである。 認知学習論 「学習」というと一般的には「学校で習う勉強」を考えがちであるが、 人間の学習とはず っと多種多様で幅広いものである。

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